My hair is かなり bad
2023.6.10
私はくせっ毛だ。
それに加えて、くせっ毛のくせに髪を伸ばしている。
だからボサボサの髪の毛が私の意思とは無関係の方向に暴れ回る。 私が右を向け!と指示を出しても知らん顔で左に伸びていき、下に伸びてくれ!と懇願しても上を目指していく。
そんなマイヘアとの関係は今や冷戦状態、お互いに武力をちらつかせている状況だ。 憎きマイヘアは常日頃から私の肌をチクチクと刺して、日々のストレスを与え続ける。しまいには耳の穴に毛先を入れ込んでくる始末。 それに対して私は、電車の待ち時間やトイレでの膠着状態などのスキマ時間に、手櫛でマイヘアを矯正しようと日々の努力を欠かさない。だが、プチプチと髪の毛が切れたり抜けたりする音。溝は深まるばかりである。 それだけではない。マイヘアに向けて、鏡越しにいかに自分がうねうねのゼロキューティクル野郎かを見せつける。自己批判の時間を設けてやろうという算段だ。これに関しては未だ目立った実績は見受けられない。
しかし私は、敵に対して強硬策を取るだけが上策ではない、ということを知っている。 なので、毎日毎日頭皮マッサージを兼ねた愛情たっぷりのシャンプーと、母親のリンスをベタベタと大量に塗りたくっている。 マイヘアの機嫌をとることで手玉を取る作戦だ。 この接待に初めは奴も気をよくするのか、風呂上がりなんぞは普段よりも素直で可愛げのある奴に変身する。しかし、一度ベットに潜れば最後、次の日の朝にはいつも通りの憎たらしいのがそこにいる。
今のところ、この戦いに終わりが見えたことは一度もない。おそらく、どちらかが滅びゆくまでこの戦いは続くのだろう。
だがしかし、私はこの戦いから降りるつもりは毛頭ない。そして、それは奴も同じ気持ちだろう。
私の命令を無視する私の一部と、そんな私の一部を忌み嫌う私。
こんな相反した日々が私なのだと、諦めとも覚悟ともつかない気持ちで今日も髪の毛を弄っている。